不動産実務検定ブログ

2025/11/13

『持ち回り契約とは !?』<第3回>

みなさん、こんにちは。
青森支部の岩滝勇康です。


前回のブログはこちら
<第1回><第2回>


実務の理由と体験談


売主から先にサインをもらう理由としては


「契約条件を提示するのは売主だから」
「買主がサインをした時点で契約締結の
 方がスムーズ。手付金の支払いもある」


という回答が多く、つまり


「契約のスタートは売主側」
という認識です。


一方、買主先行派の理由は、


「売主はそもそも売る意思があるので、買主
 の気が変わる前に先にサインをさせたい」


という回答が多く、理にかなっています。


買主が先行して


「やっぱりキャンセル」


と言われても売主はまだ何もしていない為、
時間も印紙代も無駄になりません。


契約での失敗例


これはつい先月の話です。


先に売主からサインをもらう段取りで、
丁寧に製本した契約書を郵送し


印紙も貼り、説明資料も入れて
完璧な布陣でした。


ほどなく売主からサイン済みの書類が戻り、
あとは買主との日程調整を残すのみでした。


契約成立は目前だと考えていた矢先、
買主から一本の電話が入りました。


「やっぱり、
今回はキャンセルでお願いします」


一瞬、時が止まったように感じました。


手間暇かけて作った契約書。


印紙代、資料もすべて
無駄になってしまいました。


未練がましいですが、あの契約書は今でも
私の机の引き出しに眠っています。


買主先行の注意点


「買主先行で統一したほうがよいのでは?」
と考えるかもしれません。


しかしそれも一概にはいいとは
言えません。


売主のサインがない契約書類では、
買主側が強気に交渉してくることもあります。


また、買主が先にサインする場面では、


「持ち回り契約」
ならではの出来事もありました。


契約書を読み終え、
ペンを手にした瞬間、買主が一言。


「いや、ダメ元ですけど…もうちょっと
 金額、下がったりしません?」


私の頭の中で何かが爆発しましたが、
表情は崩さず冷静に


「それは難しいです」
と丁寧に返答しました。


もし受け入れていた場合、
契約書はすべて作り直し、


売主への確認や日程調整も
やり直さなければなりません。


この判断は私の独断でしたが、
今振り返っても悔いはありません。


契約成立のタイミング


もう一つ注意していただきたいのは、
「契約成立のタイミング」です。


買主側からすると、
サインの前後に関わらず


「自分のサイン=契約成立」
と考える方もいます。


しかし、買主先行の場合には


「売主の署名ののち、
手付金の振込をもって契約締結とする」


といった共通認識を
持つことが重要です。


認識を持つだけではなく、
契約書に明記することがいいと思います。


こうした点に注意することで、


予期せぬトラブルや時間・お金
の無駄を防ぐことができます。


自分の常識がみんなの常識ではないことを
改めて理解できる機会にもなります。


最後に


今回のテーマは
「持ち回り契約」についてでした。


このレターで、


・持ち回り契約とは何か
・なぜいま主流になっているのか
・サインの順番によるメリット・デメリット


についてご理解いただけたかと思います。


不動産の取引は経験の差が
結果に大きく影響する分野です。


一見些細に思える
「サインの順番」でも、


無駄やトラブルに発展する
可能性があります。


事前の確認と理解が、安心して契約を
進めるために非常に重要です。


ぜひ、参考にしてみてください。


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