不動産実務検定ブログ

2021/07/02

『住宅ローンで不動産投資はできるのか?』

 
みなさん、こんにちは。
J-REC事務局の菊池美紅です!


今回のテーマは


住宅ローンで不動産投資はできるか


についてです。


不動産投資の一番の醍醐味は
ローンを利用すれば、少ない資金で大きな資産に投資ができる
ということです。


これを「レバレッジ効果」といいます。


不動産投資の初心者がつまずいてしまうポイントも
この「ローン」であるケースが多いのです。


不動産投資でローンを利用するためには


・その物件の担保力
・投資家の経験や実績
・自己資金の代償を含めた属性評価



がポイントになってきます。


そのため、自己資金のない初心者が
いきなりアパートローンを利用して投資するには
少々ハードルが高いのですが、


そういった不動産投資の経験がなくても
不動産を買うために利用できるのが
住宅ローンなのです。


「住宅ローンで不動産投資はできますか」
とご質問いただくことがありますが、


この答えは絶対にNGです。


ただ実は、


「一部認められるケース」


があるのです。


そこで今回は、


どんなケースがNGで、
どんなケースならOKになるのか、


お伝えしていきたいと思います。


こちらの3つのポイントに沿ってお伝えしていきます。
 

1.住宅ローンとアパートローンの違い
2.住宅ローンで不動産投資をしてはいけない理由
3.それでも住宅ローンで不動産投資ができる裏技

 


1.住宅ローンとアパートローンの違い


まず前提として、銀行に嘘をついて
住宅ローンで不動産投資をしては絶対にいけません!


ところが実績も自己資金もないため、
嘘をついて住宅ローンで不動産投資を
してしまう人が一定数いるということも事実です。


また、物件を取り扱っている不動産業者に
「住宅ローンで投資ができますよ」
などとそそのかされてしまい、
その業者に言われるがままに
住宅ローンを使って投資をしてしまう人がいます。


しかし、なぜ住宅ローンで不動産投資をしてしまうのでしょうか


それはアパートローンにはないメリットがあるからです。


住宅ローンは、アパートローンより
金利が安いというポイントがあります。


現在の金利では、
住宅ローンは0%台で借りることができます。


また住宅ローンの返済は、
給与収入がベースになってきますので
審査がシンプルで分かりやすいという側面があります。


具体的には年収の5倍から8倍まで借りられて、
さらにフルローンも可能になってきます。


勤続年数が浅くても、年収が少なくても
借りることができます。


さらには住宅ローンだと、
住宅ローン控除が使えるというメリットもあります。


住宅ローン控除とは
10年間で毎年残高の1%が
税額控除になるという特典です。

 


2.住宅ローンで不動産投資をしてはいけない理由
 

不動産投資を前提として住宅ローンを借りると
契約違反になることは冒頭でもお伝えいたしました。


それではいったい、どんなときにバレてしまうのでしょうか。


例えば銀行からの郵便物が届かずに返送されたり、
銀行担当者の急な訪問でバレてしまうことがあります。


また不動産業者への調査でバレることもあります。


不動産業者が物件を売りたいがために、
住宅ローンを勧めるケースがあるので
この辺りは本当に注意すべきだと思います。


バレてしまったら、その後は具体的にどうなってしまうのか。


これは期限の利益を失ってしまって基本的には
残債の一括返済を求められることになります。


具体的には物件を売却して返済か、
他の銀行から借り換えして返済することになります。


ですが物件を売って損が出れば、借金が残ってしまいます
借り換えて金利が高くなってしまえば
収益が逆転し、赤字転落してしまうこともあります。


そのため、絶対に銀行に嘘をついて
住宅ローンで投資をしてはいけません。



もしも嘘がバレてしまえば、
当然その銀行とは一生お付き合いができなくなってしまいます。


一方で、突然転勤が決まりマイホームを
貸さざるを得ない状況になった場合は、
基本的に問題ありません。


ただし、必ず転勤前に銀行の担当者に相談するようにしましょう。

 

3.それでも住宅ローンで不動産投資ができる裏技


ここまで、
「住宅ローンを使って不動産投資はできない」
と言ってきましたが、


実は合法的に住宅ローンで投資が出来る裏技があるのです・・・!


その方法とはズバリ、
 

賃貸併用住宅


です。
 

賃貸併用住宅とはその名の通り、
自宅と賃貸が一体になった住宅で、
これなら住宅ローンを使って
不動産投資ができてしまうのです。


賃貸併用住宅に住宅ローンを使う条件としては
ほとんどの銀行で同じ条件なのですが、
自宅の床面積が50%以上であることが条件になってきます。


イメージとしては、
自宅と同じ面積の賃貸が一体になった
3世帯住宅や合計の面積が自宅と同
じ面積以下のワンルーム3個などの
賃貸併用住宅になります。


以前、代表理事 浦田の会社で
賃貸併用住宅をつくった事例もあります。


それぞれ家賃から住宅ローンを払っても
毎月プラスになったり、毎月のローン負担は、
家賃との差し引きで、わずか3万円弱で
購入できたりといった実績があります。


このように住宅ローンで投資ができれば


低利で融資が受けられて
家賃でローンが返せますし、
さらに住宅ローン控除も使えて
一石三鳥なのです・・・!


しかも賃貸部分は、減価償却ができますので
所得税の圧縮にもなりますし、
青色申告をすることで、一定の控除が
受けられるメリットもあります。


賃貸併用住宅の唯一のデメリットとしては、


・店子さんと一緒の家に住むことになる
・店子さんからクレームをダイレクトに言われそう

ということがあるでしょう。


確かに独立したマイホームではありませんが、
終の棲家ということではなく、
次のマイホームへのステップだと考えれば
こんなにいいマイホームの買い方はないのではないでしょうか。


ぜひ参考にしてみてくださいね!


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一般財団法人 日本不動産コミュニティー
J-REC事務局 菊池美紅