不動産実務検定ブログ

2020/06/30

『わたしたちの不動産の価値を見つけよう』

みなさん、こんにちは。J-REC福島支部長の古川広毅です。


私は福島県郡山市という人口30万人の地方都市に住んでいます。

私は300年近く代々続く農家の出身で、50年前から相続対策のためアパートやマンションを建て続け、現在約200世帯を所有・管理する、いわゆる地主系の3代目の大家です。


私が最近特に感じているのは、自分たちが住む地域の魅力を高めていく必要があるのではないかということです。

日本はこれから、誰も経験したことのない急激な人工縮退時代に突入していき、80年後には、今の人口の約4割(約4800万人)にまで減少していくことが予想されています。

一方で、未だにアパートや分譲マンションの供給は続き、需給バランスは崩れその差は大きくなり空室が増大していく状況ではないでしょうか。


そのような中で、私たち大家はどのように生き残っていければ良いのでしょう。


地方都市に住む私が、3代目の大家として、最近郡山で取り組んでいることを簡単ではありますが少しだけご紹介したいと思います。

 

1.まちに目を向け、まちのビジョンを作る


「まち」と「不動産」はとても関係しています。

そもそも、その「まち」に魅力が無ければ、住みたいと思う人は増えません。

私たちの住む場所は、住みたいと思う選ばれる「まち」でなければなりません。


皆さんが住む「まち」は自分が住みたいと思う「まち」でしょうか?

所有している不動産ばかりに目が行ってしまい、その「まち」がどんな魅力があるのか忘れてはいないでしょうか?

どんな場所にも必ず隠れた魅力があります。そのまちがどうなれば自分が住みたいまちになるか、その魅力を生かした「まち」のビジョンを描きましょう。


私が住む、郡山市小原田(こはらだ)は、かつての宿場町で農村風景が広がっていました。


今でこそ宅地開発がされ、その風景は残っていませんが、私は小原田の豊かな自然の中で、人と人の繋がりや温もりを残していきたい、そんな懐かしい里の風景を「まち」のビジョンとして絵にしました。私はその小原田の里を守る里守(さともり)です。

 

2.建物のビジョンを考えよう


自分の敷地や建物は、どんなものであれば、その「まち」のビジョンに近づいていくでしょうか?そして、そこにどんな人が住めば実現できるでしょうか?そこで行われる人の暮らしの夢を描いてみましょう。

土地や建物の使い方を自由に決められるのはオーナーです。オーナーの想いや理想が形になった、それを表現する土地や建物であっても良いのです。


私は最近、「ロカド香久山」というアパートを新築しました。


小原田の手つかずだった小高い山の上にあり、中庭を囲んで3つの棟が寄り添うように暮らす、緑に包まれた賃貸住宅というコンセプトになりました。

ゆるやかに繋がるような人と人との関係性が生まれていく、それが価値となるような賃貸住宅を目指して作りました。


どんなオーナーで(人)・どんな所で(場所)・どんなタイミングで(時間)という3つの視点から考えられた、小原田の里守である私ならではの賃貸共同住宅です。

 

3.発信する


そして1番大切なのは、ビジネスとして成立させることです。そのためには、多くの人に知ってもらう必要があります。できあがったビジョンは物語として、それを発信しましょう。


その「まち」や建物のビジョンを物語として発信することで、多くの人に共感し理解して頂きやすくなります。自分なりのあらゆる発信の方法で、共感する人や理解する人を増やしましょう。収支の部分はJ-RECで学んだ収支計算を頭にしっかりと入れて、ビジネスとして成立させましょう。その成立が、自分にとってはもちろん、「まち」にとっても良いということに繋がるのです。



私も現在、ホームページ、SNSを使用し試行錯誤しながら発信をしていますが、知ってもらうことの大切さと難しさを日々感じながら活動をしています。


今までの私の取組みは私の会社(TRUSS HOME(トラスホーム))のホームページで紹介していますので、宜しければご覧ください。https://www.truss-home.jp/


これらのことは結果として現れてくるには時間がかかるかもしれません。ですがじっくりと時間をかけてじわじわと滲み出してくる影響がどのように現れてくるか、私はそれを楽しんで行きたいと思っています。


今後オーナーに求められていくものはパブリック・マインドです。

不動産は個人の持ち物で消費される時代から、社会資産として活用される時代になっていきます。


オーナーはマインドを変え、所有する不動産をいかに活用し、そしてそれが「まち」にどんな良い影響を与えることができるかを考え実行することが、私たちだけでなく「まち」が生き残っていくための1つの方法だと思うのです。

 

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トラスホーム株式会社 代表取締役
J-REC福島支部 支部長

古川広毅
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