不動産実務検定ブログ

2020/10/15

『法人化のタイミングは?』

J-REC理事、支部長の西山雄一です。


日々、寄せられている質問には、定番と言えるものがいくつかありますが、その中の1つが

「法人化のタイミング」

です。


法人化のタイミングについては、答える専門家によって、答えが変わるのですが、ここでは私なりの答えを書きたいと思います。



まず、法人化のタイミングについて質問した時に、多くの専門家が答えるのは、

「所得800万円が見えてきたら、法人化を検討するべき」

というものでしょう。


これは、個人と法人の税率の違いからくる答えです。


個人事業主の所得が800万円の場合、所得税は23%。


ここに住民税約10%が加算されますから、合計で約33%になります。


さらに所得が増え、900万円を超えると、約43%にもなります。



一方で、法人の場合、法人税、住民税事業税を合わせると、800万円の場合は約25%になります。


800万円以上になっても、約35%ですから、個人よりも法人の方が税金面のメリットが大きいことになります。


このことから、

「所得800万円が見えてきたら、法人化を検討するべき」

という答えが多いのです。




しかし、私の答えは違います。


「今後、事業として真剣に取り組み続けるのであれば、はじめから法人で始めるべき」

と考えています。


これは、

「個人と法人の属性を切り分ける」

ためです。


不動産投資は、多くの場合、金融機関から融資を受けることを前提として事業計画を作ります。


その時に、個人の属性では、融資が下りにくい時があります。


そんな時のために、あらかじめ法人を設立し、その属性を高めておき、融資に利用するのです。



はじめの1棟目から法人で購入、所有します。


これは、資産管理法人ではなく、事業を行う法人です。


ですから、不動産以外の事業にも取り組みます。


小さな額でもかまいませんから、初期投資が少なくできる事業が望ましいです。


そして、小さくても売上げと利益を積み上げ、何が何でも、黒字の決算にするのです。


これを3年続ければ、

「設立から3年間、黒字決算を続けた法人」

のできあがりです。



また、1棟目から法人にしておけば、事業年度を重ねることができます。


上記の例で言えば、

「3期が終了して、4期目を迎える法人」

になります。


金融機関からの印象もよくなります。



個人の属性を上げることと、黒字の法人を作ることを比べると、法人を黒字にする方が圧倒的に楽です。


ぜひ、

「はじめから法人で取り組む」

事を、真剣に検討されてください。



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J-REC理事・埼玉支部支部長
J-REC公認 不動産コンサルタント

西山 雄一
http://nishiyamayuichi.com/

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