不動産実務検定ブログ

2023/02/09

『大家だった父が、ある日突然認知症になった』<前編>


はじめまして。
奈良支部新人講師の岡村絵里です。


今日は自己紹介を兼ねて、


『大家が突然、認知症になるとどうなるか?』


というお話しをノンフィクション
お届けしたいと思います。


私の父は30代でボロアパートを購入し、
数年運用した後、


新築アパートに建て替えした大家です。


アパートの他、
戸建て賃貸もしていました。


そんな父が、コロナ禍の2021年夏、
急性肝障害で緊急入院。


入院した夜から突然せん妄状態になり、


病棟から脱走するわ


「不当に監禁されている!」


と、携帯から110番してしまい
警察と病院に迷惑をかけるわ・・・


大変なことになりました。


私は病院の
ソーシャルワーカーさんに呼び出され、


「内科では手に負えないので
 精神科に転院させたい。」


と、主治医が言っているとの
説明を受けました。


そして、ソーシャルワーカーさんが
次に言った言葉が、


「あの・・・ところで
 お父さんお金持ってますか?」



でした。


こういうケースは
入院費を支払える確証がないと、


受け入れ先をみつけにくいのだとか。


私は慌てて父の住んでいたマンションに戻り、
夜中までかかって家捜しをしました。


母は9年前に亡くなっており、
父は生まれ育った東京で、


一人暮らしをしていたのです。


幸い銀行口座の暗証番号を書いたメモが
残されていたのですが、


通帳記帳してみたら普通預金に
200万円くらいしか入ってない!?



山積みの書類を辿った結果、
投資好きの父はほとんどの資産を


有価証券と投資信託に
してしまっていることが判明しました。


しかもそんな最中、


父が発注したらしいアパートの外構工事費


約100万円の請求書まで届いたのです!


昨今の銀行さんはセキュリティが厳しく、


証券会社も本人が直接電話するか、
窓口に出向かないと解約させてくれません。


一人娘で相談できる親戚もいない私は、


東京の空の下


「誰か助けてー!」


と、叫びそうになったのを覚えています。


任意後見制度を紹介されましたが、


調べるとどうやらこの制度は
手続きが面倒な上監督役となる専門家に


毎月報酬を支払わなければならない
ということがわかりました。


何か他に策はないかと検索した結果、
辿り着いたのが


「家族信託」です。


藁にもすがる気持ちでネットで見つけた
家族信託専門の会社に電話をして事情を話すと


早速担当の司法書士さんが
病院まで来てくださり、


父の意思表示確認をして
契約書を作成してくれました。


夕方からは妄想世界の住人の父ですが、
昼間はかろうじて現世の記憶があり、


生年月日や、


「引き継ぐのは娘しかいないから・・・」


と言うことができたのです。


司法書士さんには、


「ギリギリセーフでしたね!」


と言われました。


今回はここまでです。


続きは<後編>でお伝えします😊


奈良支部 岡村絵里 講師
https://www.j-rec.or.jp/koushi/show/235

「奈良女性大家サロン」
https://a5fy1.hp.peraichi.com



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