不動産実務検定ブログ

2025/06/03

『不動産広告の歴史を知る① 戦前~戦後復興期の不動産広告:原点と黎明期の物件宣伝』<第2回>


こんにちは。
北海道支部
胆振SG の川上です。


前回のブログはこちら
<第1回>


3. 戦後復興期:厳しい住宅不足と
広告手法の模索

■ 新聞・チラシによる大量宣伝

第二次世界大戦が終わった直後、
日本は焼け野原状態。


住宅不足が深刻で、
「マイホームを持つ」なんて
夢のまた夢という時代です。


そんな中でも人々は住まいを
求めるわけで、不動産広告自体も
需要が高まりました。


戦後復興期から高度経済成長にかけては、
折り込みチラシが一気に普及します。


工場や企業が復興し、人々の生活に
少しずつ余裕が出てくると、


今度は「家電、そして土地!」
みたいなキャッチコピーが


登場したりして、家電と同じくらい
自宅所有をアピールするような
時代になっていくわけです。


広告媒体も新聞とチラシを
組み合わせることで、
より多くの人の目に
触れるようになりました。


とにかく住宅が足りないので、
売り手からすれば
「宣伝を大量に打てばすぐ売れる」
って状況でもあったらしいです。


今みたいにインターネットで
物件情報を検索できるわけじゃないから、
チラシは大事な情報源だったようです。


■ 誇大表現や詐欺まがいの広告の台頭


ただ、広告手法が活性化するのと同時に、
詐欺まがいの販売も横行し始めます。


実際は駅から徒歩30分かかるのに
「駅徒歩10分」って書いたり、


地盤が弱い場所なのに
「鉄筋対応の頑丈地盤」なんて
うたい文句で売ったり。


現在ほど法整備も進んでいないので、
そういう悪質な広告を
食い止める仕組みが弱かった。


また、悪質業者が
「格安で分譲するからいますぐ見学を!」
と誘って現地に連れていき、


ほとんど無理やり契約させるとか、
契約金を持ち逃げするとか…。


こういったトラブルが多発した
背景には、圧倒的な住宅不足と
情報不足があったと言われています。


この混沌とした時代の経験が、
のちの公正競争規約や
景品表示法の整備に
つながっていくわけです。


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本日はここまでです。

次回もお楽しみに!


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