不動産実務検定ブログ

2020/11/09

『不動産投資 法人化をすべきタイミング』(後編)

みなさん、こんにちは!J-REC事務局の内山です!



今日は前回の続きで「法人化をすべきタイミング」についてお話します!

前回と合わせてお楽しみください♪


前回までの内容はこちらから↓↓↓

『不動産投資 法人化をすべきタイミング』(前編)




個人事業主で不動産投資をしている人が、

「どんなタイミングで」
「どんな目的で」

法人化をするべきなのかを5つのポイントに分けてお話いたします。


前回の続きからご紹介します♪




【 目次 】


1.「融資」が⾏き詰まったとき

2.「課税所得⾦額」が900万円を超えそうなとき

3.「物件の売買」を頻繁に⾏う予定があるとき

4.いろいろな費⽤を「経費化」したいとき

5.「相続時の節税対策」を考えたとき




3.「物件の売買」を頻繁に⾏う予定があるとき



もし、不動産を買った後に適切なタイミングで売却し、利益確定をしながら現金を増やし、それを再投資するという戦略をとるのであれば法人化した方がいいです。

この戦略は「譲渡所得と課税方法」と「減価償却費の計上方法」が個人と法人では違う、ということがポイントとなってきます。


まず、物件売却時の「譲渡所得の課税補法」についてですが、
不動産売却によって利益(譲渡所得)が出た場合、個人は「分離課税」となります。
その税率は物件購入から5年を超えて売却をした場合は20%、5年以下で売却した場合は約40%となります。

一方、法人の場合は、譲渡所得は事業所得となって他の収入と合算されます。
そのため、年数に関係なく全体の所得が800万円以下であれば約27%、800万円以上なら約33%の税率となります。

つまり、5年を超えて売却をする場合は個人の方が得になり、5年以内なら法人の方が得ということになります。


しかし、
個人の場合は、この5年の税率の境を気にして、ベストなタイミングで売却できなくなってしまう可能性もあります。
投資をしやすくしていくという点では、いつでも売却しやすい法人が有利と言えます。



次に、「減価償却費の計上方法」についてですが、
法人は「任意」で減価償却費の計上できますが、個人の場合は「強制」で減価償却費を計上しないといけないというルールがあります。

個人の場合は、もし100万円償却できるであれば、必ず100万円の減価償却費を計上しなければいけません。
一方、法人の場合は、100万円の減価償却費の範囲で、50万円でもいいし、30万円でもいいし、計上しなくてもいいということになっています。

そのため、法人の方が個人よりも利益の調整がしやすく売却時の譲渡所得に対する税金もコントロールがしやすいということになります。



この2つの理由から、物件の売買を頻繁に行う予定がある場合は法人化するべきタイミングと言えます。



4.いろいろな費⽤を「経費化」したいとき



個人よりも法人の方が経費化するための制限が少なく、節税対策になるということになります。


法人の場合は、

・家を社宅化することで家賃の80%以上を経費化すること

・普段使用する車両代を経費化すること

・書籍代やパソコン代を経費化すること

など、事業に必要なもののほとんどを少ない制限で経費化できるというメリットがあります。


さらには、社内で「旅費規定」を作ることで、出張の日当を出すことが出来るようになります。
この出張日当は、給与所得として合算しなくてもいいので、個人としても非課税で収入を増やせるというメリットがあります。



5.「相続時の節税対策」を考えたとき



通常、個人の場合は、個人で土地や建物の資産を相続する場合は、その価値を単純に相続評価して課税されます。
しかし法人の場合には、会社の株の価値で評価をされることになります。

つまり、会社の株式価値を下げることが出来れば、相続にかかる税金も少なくなります。


株の評価方法は、上場企業の同じ業種株価をもとに同水準で価格設定をする方法と、
プラスの資産からマイナスの資産を差し引いた残りの純資産を評価額にする方法の2つのパターンがあります。


そのため法人の借入を多くしてマイナスの資産を増やしておけば、生前贈与や相続する際の資産の評価を非常に少なくすることができるようになり、
相続税や贈与税を少なくしたり、あるいはかからないという形で相続をさせることも可能です。


しかし、株価の評価を意図的に著しく下げることで、問題になるケースも多々あります。
そのため相続税に詳しい専門の税理士さんに相談するなどをして、節税対策を行うようにしましょう。




前回、今回と合わせて、不動産投資をする上で法人化するべきおすすめのタイミングをご紹介しました!

しかし、もし不動産投資で今後生計を立てていく!と思っているのならば「今すぐ法人化するべき」です。



ぜひご参考にしてみてください♪


以上、J-REC事務局の内山でした。









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