不動産実務検定ブログ

2021/10/27

『法人化するなら合同会社と株式会社どっちがお得? 第5回』 <全6回>


みなさん、こんにちは。
J-REC事務局の横山千穂です!


前回変更させていただきました通り
全6回シリーズに変更してお伝えしております、

 

『法人化するなら合同会社と株式会社どっちがお得?』 



▼ 第1回
  https://www.j-rec.or.jp/blog/546

▼ 第2回
  https://www.j-rec.or.jp/blog/551

▼ 第3回
  https://www.j-rec.or.jp/blog/556

▼ 第4回
  https://www.j-rec.or.jp/blog/561



第5回目の今回も


ぜひ、最後までお付き合いください♪


第5回目の今回は

 

法人への物件の移転方法 <前編>



をお伝えします。


最初から会社を作って投資をすれば
まったく問題はないのですが、


多くの方は個人事業として
物件を増やしていって、


途中から法人を作って
物件を法人に移転したい。


というように考えると思います。


その時に、

 

どのように物件を
個人から法人に移転すればいいのか



ということになります。


法人の代表が個人と同じであっても、
個人という人格から法人という人格に、


物件が移転することになれば、
当然売買という形になります。


実際に物件を売買すると、
どのようなコストがかかるのかというと、

 

移転の時の登録免許税 → 0.2%



それから、

 

ローンを借り換えるコスト



銀行に個人のものを返済して、
新たに法人から借り入れるということをしますので、


抵当権設定料の巻き直しに、

 

登録免許税 → 0.4%



が、かかります。


それから不動産取得税が、

 

物件の固定資産税価格の3%



かかってきます。


さらに、色々な手続きで司法書士さんに
手数料を支払わなくてはいけないので、


そちらの費用もかかります。


なので、全体とし物件価格の
だいたい5%ぐらいのコストが、


移転コストとしてかかってきてしまいます。


この5%ぐらいの移転コストを支払ってでも
個人から法人に物件を移転した方が、


その後メリットがある場合には
そうした方がいいと思いますが、


ただ、現実としては途中で法人を作った投資家は、

 

◎ 個人で投資をしてきた分は
  個人で決算をする


◎ 新たに法人を作って買い増したものは
  法人で運営して税務申告をする



このように、個人と法人の両刀だての人が多いです。


その理由はやはり、

 

移転コストがかかってしまう



からです。


なので、この移転コスト5%程度を負担してでも

 

法人に将来的に持たせた方がいい
 

管理をしやすくするためにもそうした方がいい



という判断であれば、


法人に移転した方がいいと思います。


たまに、この物件を法人に現物出資をすれば
問題ないんじゃないかという方がいらっしゃいますが、


そこは、

 

国税もちゃんと考えています!



現物で出資した分についても、
時価で個人から法人に売却したものとみなして、


その簿価と時価の差額を、
利益として譲渡税が課せられるんです。


なので、現物出資というのは現実的に可能なんですが、
そこにやはり譲渡税というコストがかかってきてしまうので、


実態としては、

 

メリットが現物出資にはない



と考えてください。


今回はここまでです!


次回は最終回。 


法人への物件の移転方法 <後編>


そして、最終的な結論もお伝えしますので
ぜひ次回もお楽しみにお待ちくださいね♪




 

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一般財団法人 日本不動産コミュニティー
J-REC事務局 横山千穂