不動産実務検定ブログ

2021/06/25

『たった1戸でも絶対に青色申告!不動産投資の個人事業主もフリーランスも白色申告はしちゃダメ! 最終回』<全2回>

みなさん、こんにちは。
J-REC事務局の菊池美紅です!


全2回シリーズでお伝えしております、

 
『たった1戸でも絶対に青色申告!
 不動産投資の個人事業主もフリーランスも
 白色申告はしちゃダメ!』


▼たった1戸でも絶対に青色申告!
 不動産投資の個人事業主もフリーランスも
 白色申告はしちゃダメ! 第1回
https://www.j-rec.or.jp/blog/479



今回は青色申告のメリットについて、
もう少し踏み込んで解説していきたいと思います!

 

 

◆「赤字繰越控除」ができる


不動産投資家にとって
これは非常に大きなメリットとなります。


なぜなら初年度に大きく経費がかかり
赤字になるケースが多いからです。


それを翌年度に持ち越して、
翌年度の黒字と通算できるということは
不動産投資家にとって大きな税務メリットとなります。


例えば事例として、
ある税理士さんに申告の相談をした際に、
投資を始めたばかりの不動産投資家が


「あなたの場合はまだ1棟で
 事業的規模に満たないので白色申告をおすすめします」
(※事業的規模=5棟10室以上)


と言われたそうです。


初年度の赤字を次年度に繰り越すことができない白色申告ですから、
税理士さんのアドバイス通りにしてしまうと、損をしてしまいます。


不動産投資に詳しくない税理士さんもいるという事実

をぜひ覚えておいてください。


事業を開始したら何も考えず「青色申告」を選んでOKです。


それだけで大きなメリットを受けることになります。


ぜひ税務の知識は税理士さんに頼りきるのではなく、
ご自身でも身につけることをおすすめします。


 

◆資産30万円未満までの固定資産の購入は
 一括経費にできる


これは、少額減価償却資産の特例といって、
白色申告の場合は10万円未満までしか一括で経費にできません。


例えば独立開業したときにPCなど購入しますよね。


高スペックなものを買おうとすると
15万円~30万円くらいします。


例として、20万円のPCを購入したら
白色申告の場合は4年で償却しないといけません。


青色申告をしただけで30万円までは
一括でその年の経費にできますので、
青色申告の方が断然有利となります。

 

 

◆青色申告専従者給与


5棟10室以上の事業的規模の場合に限り、
家族に給与を支給できます。


要件としては、生計を一つ、
つまりひとつ屋根の下で暮らしている場合です。
または15歳以上の専従者に払うことができます。


専従者給与になるので、
青色申告者の事業に「専属」で
従事しなければいけないという規定があります。


そのため、他にサラリーマンで仕事を持っている
といったような兼業の場合には適用されません。


以上の要件を満たすことが出来れば
対価として妥当な金額を給与として支払えます。


給与を貰った専従者は「給与所得控除」として
引くことができますから、貰った人も節税になります。


 

青色申告特別控除


白色と青色の比較のところでも先述いたしましたが、
「10万円と65万円の、どちらを使えるか」
というのは明確に分かれています。


不動産経営者(大家さん)の場合は
「5棟10室以上の事業的規模か否か」
というところで判定がされます。


5棟10室以上の事業的規模であれば、
青色申告の特別控除65万円を使えますし、


5棟10室未満の規模の場合には
青色申告の特別控除が10万円使えることになります。


特別控除65万円については、
令和2年の確定申告からルールが若干変わりました。


電子申告か、電子帳簿を備えるということが要件になってきます。


これを備えていない場合には特別控除55万円となり、
65万円から10万円下がってしまいますので気を付けて下さい。


帳簿については、10万円の場合は簡易帳簿でOKなのですが、
65万円を使う場合には複式簿記をしないといけません。


これについては顧問の税理士さんにお願いするか、
会計ソフトがたくさん出ていますので
それらを利用し自分で入力して帳簿を揃えることもできます。


 

◆青色申告の届出方法


基本的に開業日から2ヶ月以内に青色申告の
届け出を出せばその年から青色申告ができます。


「今まで白色申告をやってきて、今年から青色申告にしたい」
という場合には、青色申告にしたい年の3月15日までに
「承認申請書」を提出すれば、その年から青色申告が出来ます。


事業を開始する場合には、
開業届と同時に青色申告の届け出を出すのが望ましいと思います。


 

◆会計ソフトについて


ぜひ、不動産投資家・大家さんに
使い勝手の良いソフトを使ってください。


例えば不動産投資家の方にとっは以下の機能が大切になってきます。

・「デッドクロス」を予測できる
・物件ごとの収支を予測できる
・事業と家計の経費を明確に分けられる

など


そこで非常におすすめしたいのが
大家さん専用の会計ソフト
「金持ち大家さんの会計職人」
です。


現役の大家さんであり、
大手メーカーのシステムエンジニアとして従事されてきた
プロの方が作った会計ソフトです。


このソフトの特徴はまさしく、
「大家さんが大家さんのために作ったソフト」
という点です。


痒いところに手が届く、機能に優れたソフトになっています。


例えば物件ごとの収支が明確に分かるようになっていたり
個人版・法人版というように分かれていて、
それぞれ給与の面で連動させた上でどっちにお金が残すのがベストなのか
といったシュミレーションまでもが出来るようになっています。


あるいは

「デッドクロスの時期」

を各物件ごとに把握することもできます。


とにかく、ありとあらゆる痒いところに手が届くソフトになっています。


また、決算をする時に決算書ボタン1つで出てきたり
青色申告書もボタン1つで印刷することが出来ます。


ぜひ気になる方はチェックしてみてくださいね!


以上、青色申告のメリットをメインにお伝えしました。

税金の知識は税理士さんに任せっきりにせず、
ぜひ大家さん自身も身に着けてみてくださいね!



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  https://www.j-rec.or.jp/schedule



一般財団法人 日本不動産コミュニティー
J-REC事務局 菊池美紅